Mira-6 仕様

[カナダ製5軸切削装置Mira-6には日本の技術も多数使われています]

・スピンドル、コントローラー:ナカニシ製
・サーボモーター、ステッピングモーター、ドライバー:オリエンタルモーターなど
・リニアガイド
・センサー

[精密5軸切削機 Mira-6 を使用するメリット]

・切削材料は純粋なワックスですので、良好なロストワックス性(良好鋳造につながります)を得ることが可能です。
・ワックスに設置したサポートをそのまま湯口として利用することが可能です。
・1品もの製品の場合、ゴム型を取る必要がありません。
・光造形機では現時点で再現できないようなエッヂ、0.1mmの幅の溝(深さは0.05mm、0.13mm幅では0.2mm深さ)などを再現できます。
・平面切削Step0.013mm以下の設定で、鋳造後にほぼ切削線が消滅します。(TP接線部、ワックスビビリ部分は除く)
・長もの製品の湾曲といった不具合が出る心配がありません。(薄い製品の場合にはワックス部分強度の違いによって反り等が出る場合があります)
・複数パーツ合わせ製品の嵌合精度が高まります。
・滑らかな表面を製作できますので、研磨工程の負担が少なくなります。
・軽微な切削エラーはヘラ、ワックスペン等で容易に修正することができます。
・文字彫刻する場合、文字の壁面はエンドミル5度のテーパーになりますので、ゴム型を取る場合にはゴム抜けが良くなります。文字データをテーパーにする必要がありません。
・液ゴムを使用することによって、ワックスからゴム型の製作も可能です。(ゴム型、鋳造、研磨限界数値を考慮する必要があります)
・ランニングコストは材料として使用するワックス、1時間約5.4円(200Wアベレージ、1時間2.7円として算出)ほどの電気料金、クーラント補充(2週間で5Lほどを補充:持出、蒸発による減少を補充:月次800円以下のオイル費用)、防水目的グリース(作業ごとに塗付します:1回数円)のみです。エンドミル(55ドル:日本定価約9,800円)は海外のMiraシリーズ平均的ユーザで1本を約1年間使用しています。1片のワックス素材から平均的な大きさのリングを2本製作できる場合には、1本あたりの材料コストは約112円となります。ワックス再生、端材接続が容易ですので、ご使用方法によってはさらに素材価格を低減することが可能です。
※ワックス材料の単価目安はこちらをクリック

[検討点]

・ツールパス作成は切削イメージの全体像がつかめるまで、1ヶ月から数か月かかる場合があります。(個人差があります)
・切削時間は切削物の表面積にほぼ比例し、使用するコマンドによって異なります。シンプルな甲丸リングの場合は1時間から2時間、複雑なリングの場合には4時間以上、具象系の大きなものでは数十時間かかる場合もあります。また、仕上げる表面精度によって異なります。(小さなパーツ、面物など3軸加工で対応品は数十分で切削可能です)
・複雑な形状のツールパス作成は時間がかかる場合があります。また、ツールパスデザインによって仕上がり品の完成度が異なります。
・ワックス素材形状、ワックス寸法、削り出し位置、ツールパス等に依存する素材ビビりが発生する場合があります。(素材のビビりを小さく抑えるには、33mmロッドワックスと板ワックスをハンダゴテ等で接合していただき、削り出す素材のサイズなどを工夫していただく必要があります)
・ツールパスブロックごとに接線が必ず発生します。また、繰り返し精度(0.01mm)に起因する段差が意図しない箇所に発生する場合があります。

[切削可能素材]

・モデリングワックス(FFerris グリーン、ゴールド、オレンジ、高速切削用ワックスを推奨)
・ソフトプラスチック
・硬い木など
・薄いフィルム金属(樹脂に貼り付けカッティングします)
・その他

※切削素材、形状によっては別売のCAM(madCAM 5x)が必要になります。

 

[装置概要]

■寸法
横幅 ………………………… 560mm (ディスプレイ下部を含めると約1m)
奥行 ………………………… 762mm
最大高さ …………………… 890mm Z軸可動部最長時1030mm(脚部空間含む)
重量 ………………………… 約80kg

設置する場所には1m×1mのスペースがあれば十分です。クーラントタンクを設置するスペースが台下にあると便利です。

■動作距離及び角度
X軸 ………………………… 118mm
Y軸 ………………………… 167mm
Z軸 ………………………… 150mm
A回転 ……………………… 350度 ※実際の作業時には片側130度リミット(Y軸位置0のとき)
B回転 ……………………… 360度 無制限、原点なし

動作可能範囲の大きさを切削することができます。切削時間はオブジェクトの大きさ(表面積)にほぼ比例します。

■切削速度
XYZ…………………………2000mm/min 最大 オブジェクト切削時はFR350程度以下を推奨します。

■精度
位置決め精度 ……………… 0.0003mm(機械的分解能:理論値であり実際値ではありません)
繰り返し精度 ……………… 0.01mm(ツールパス接線、キャリブレーション精度、TPB組み合わせに依存し0.01mm以上の段差が出現発生します)
スピンドル精度 …………… 0.002mm
バックラッシュ …………… 0(X,Y,Z,A,B全軸)

■スピンドル
回転数 ……………………… 5,000rpm-24,000rpm 空冷時最大30,000rpm、切削時は24,000rpmのみ推奨 50,000rpm.OPT
出力 ………………………… 130W
チャック径 ………………… 3.175mm オプションでコレットチャック太さ変更可能:1mmから6mm

スピンドルはナカニシ製(日本製)です。

■付属品 付属品記載ページはこちら
JewelryCAM2 ……………… Rhinoceros5もしくはRhino6用プラグイン
ツールパス製作 NCコード生成 動作シミュレーションソフト付属
コントロールPC …………… OS:Linux(Ubuntu15.10)ベース NS Motion ※Mira-6を動作させるPCです
クーラントシステム ……… 自動循環式 クーラントオイル
工具類一式 ………………… 工具、ルーペ、計測工具類、説明書、他
ワックス …………………… テスト用ワックスブロック 4ピース
Miraバイト ………………… 先端径0.1mm、全長50mm切削長約26mmのMira-6専用エンドミル3本
その他…………………日本オリジナル部品、仕様、スペア等

■その他
電圧 ………………………… AC100-120V 50/60Hz AC200-240V 50/60Hz
許容電流 …………………… 7.0A 最大
最大消費電力 ……………… 800W(切削中アベレージ135W-200W)
動作温度 …………………… 5℃-45℃
動作湿度 …………………… 30-80%
室内環境汚染度 …………… 2(一般家庭、オフィス環境レベルと同等)
装置稼働時騒音 …………… 70dB最大(アベレージ50-55dB)

読込可能最大Gコードサイズ ……………… 800Mb

 

材料及び消耗品  ※Mira-6のランニングコストは非常に低く抑えられています。

ワックス材料 Ferrisブランドのグリーン、オレンジ、ゴールドを特に推奨。
クーラント用水 電磁弁等を使用しますので可能であれば浄水器通過水を推奨。(カルシウム付着防止、水道水でも可)
エンドミル 平均的なユーザで1本(日本円約9,800円税別:価格は諸般の事情で変動します)を約1年間使用しています。
グリース ロータリーB軸の防水補強目的で、作業終了時もしくは作業開始前に塗付。
クリーニング用ティッシュ等 カバー、装置に付着したワックスを除去。

導入価格 ※諸般の事情によって受渡価格は変動します。

装置価格はお問い合わせください。(税別:輸送、設置、講習費は別途)。装置価格は為替相場、その他諸般の事情によって変動しますので、都度お見積りをご依頼ください。尚、お見積り書有効期限は約一週間となっていますので、お早目の内示、注文書をお願いいたします。北海道、九州、沖縄、離島の場合、輸送追加費用が別途必要となる場合があります。(表示価格がサイトページ内によって異なる場合があります。ご検討前に必ずお見積りをご請求ください。)

設置時の取扱い説明以外に訪問CAD/CAM講習、装置取扱い説明をご希望される場合には、別途費用がかかります。メール等のスポット問合せは何度でも無料です。(海外サポートが必要になるため、即時回答はできません。ご回答までに数日から1週間お時間をいただく場合もあります)

装置保守料等は一切必要ありません。ただし、CAM、ファームウェアのバージョンアップはタイミングにより有料になる場合があります。

装置設置時講習では、3DCADソフトRhinoceros5もしくは6の操作をある程度できることを前提としています。Rhinocerosコマンドのみのサポートはしておりません。Rhino7への対応は未定です。

部品交換時期

毎日10時間程度のご使用で、1年から3,4年後にスピンドル(ベアリング摩耗)、一部駆動部交換が必要になる場合があります。スピンドルからの異音、切削物精度の低下、切削面の荒れといった現象が多く見られるようになったら交換する必要があります。Mira-1は高稼働で10年間すべての部品を未交換の機種も現存しています。2019年2月現在

部品参考価格

・スピンドル:約31,000円/1本 ご使用状況に応じて交換が必要になります。内部ベアリングの交換で、古いスピンドルも継続使用可能です。
・スピンドルモーター:約66,000円/1本 スピンドルよりも長寿命です。
・スピンドルコントローラー:約78,000円/1個 ほぼ交換不要です。
・ステッピング(サーボ)モーター:約7,000円~/1個 ほぼ交換不要です。
・モーターコントロールドライバ:約12,000円~/1個 ほぼ交換不要です。
・送りねじ、ボールねじ:約20,000円~/1本 経年劣化、ご使用状態に応じてネジ部が摩耗し交換が必要になる場合があります。
・送りリニアガイド関連:1式:約40,000円~/1軸 経年劣化、ご使用状態に応じて交換が必要になる場合があります。
・エンドミルMiraBit:約9,800円/1本 物理的衝突、引っ掛けによる破損がなければワックス切削のみで約1年使用可能です。

部品交換はお客様ご自身でしていただくことを前提としています。交換手順書は都度発行しています。
お客様ご自身で交換される場合には10万円から30万円程度(※装置廃棄:7,8年もしくは約10年までの推定部品費用のみ総合計)の部品費用のみとなります。
NSCNCJAPANにご依頼いただく場合の出張技術料は保証期限切れ以降の部品代、交通費、宿泊費等別途で技術料1回10万円(税別)~となります。
※装置廃棄時期は基盤類の劣化タイミング、市販PC標準実用耐用年数から予測しているものです。ご使用環境、メンテナンス状況により個体差が出ます。Mira-1は10年経過した今も部品交換なしで稼働している例もあります。メインPCが壊れてしまった場合には、お客様ご自身でPCをご用意(ご購入)いただけますと、NS Motionは無料でセットアップさせていただきます。(2018年12月現在。※メーカーの方針変更で有償になる場合もあります)

※上記価格はあくまでも参考価格です。諸般の事情、メーカーの値上げ、廃盤等で価格が変わる場合があります。また、取付技術費用は含まれていませんので、できるだけお客様ご自身で交換してくださるようお願いいたします。交換時期は装置メーカーの予測です。装置及び部品単体の個体差、経年劣化速度は製造物ではすべて異なりますので、予測よりも短期間で交換が必要になる場合があります。すべてのプロダクツは経年劣化し、個体差があることをご承知おきください。また、装置の稼働状況、メンテナンス状況によっても異なります。Mira-6を末永く快適にご使用いただくために、毎日の表面清掃、半年に1度程度の内部清掃、送りねじ部の清掃・給油、リニアガイド部清掃・給油、内部基盤類のエアブローをしてください。

アフター

装置所有期間内は消耗品類、ハード破損以外の装置取扱い・ソフトウェア取扱い等のスポット対応は無料です。(装置所有者が移転された場合のサポートは1Dayトレーニング費用として100,000円×必要日数(税別:6時間  交通費別途、宿泊費別途)頂戴しております。以降の電話、メール、遠隔サポートは無料となります。)
1年間の装置保証期限を経過した場合の装置ハード部分の不具合修理、交換については、すべて有償修理が原則となります。

コントロールPCの破損、寿命、故障によるNS Motion(Mira-6を動作させるソフトウェア)の再インストール、設定等につきましては、お客様に新しいPCをご用意いただき、NS Motionは無料でインストール設定させていただきます。(有料になる場合もあります。Wifi環境もしくは有線LANが必要となります。遠隔通信ソフトTeamViewer:[NSCNCJAPANでは正規ライセンスを所有しています]で行います)、もしくはAnyDesk.

※NSCNCブランドの装置は、目的に応じて各種装置の選定をしていただけます。
・Mira-6 ワックス切削向き
・Mira-8 ワックス、金属切削向き
・Elara ラボ向き 3軸、4軸
・Custom machine ATC13付きの金属切削向き装置 Mira-X7など

金属、セラミックス、チタン、ハードプラスチックを切削可能な Mira-X7、 などもメーカーラインナップにあります。
https://nscnc.com/products/mira-x7/

 

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