NSCNC JAPAN › フォーラム › ワックス素材について › リング1本を切削する場合の材料コスト
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2017年11月12日 2:03 PM #525Naito参加者
[板材料のケース]
Ferrisブランドのワックスには1LB(1ポンド:約450g)の塊があります。
こちらのサイズは
約148mm×約88mm×約37mmとなっています。例えば、リングを切削するとしますと、37mmの面がリングを横に置いた面となります。リングでは横幅37mmあれば十分かと思います。
88mmの面はチャックに固定する長さ方向の面とします。
148mmの面は必要な厚さに切断してチャックに固定する厚みの面とします。
Miraシリーズの標準チャックのうち、板ものワックスを固定できるチャックの最大工程可能厚みは約15mmです。ワックスを切断するときの切断シロを考えて、ブロックワックスから18mmの厚みで切り出すと仮定してみます。
148mm÷18mm=8.22個 となりますので、1LBのワックスブロックからは8個の板材が切り出せることになります。切断シロを1mmにするか、14mm程度の厚みのワックスでOKとすれば、9個を切り出せます。ここでは便宜上8個としてみます。
Ferrisブランドのワックスの1LBワックスブロックの価格はグリーン、オレンジ、ゴールドで市場税込価格約1,550円から1,800円です。1,800円を基準価格として考えてみます。
1,800円÷8個=225円 こちらがMira-6で切削する材料の一枚あたりのワックス素材価格です。ただ、1LBワックスブロックから切り出した、厚み15mmの1枚のワックスは、複数のリングを製作することも可能だと思いますし、小さな部品などを余った材料スペースから切出すこともできると思います。
チャックする約23mmの部分は使用できませんので、余裕を考えて30mmは使用できないワックス材料と考えます。(保持が可能であれば、上下を逆さまにして使用することができます)
88mm-30mm=58mm この58mmのスペースが実際に使用できるスペースとなります。(A軸アーム:傾き軸を使用する場合はスピンドル部分がチャックに当たる可能性がありますので、数値は低くなります)
ここから例えばですが、リングを2本切り出せると、リング1本を切削するためのワックス素材コストは
225円÷2=112.5円となります。
さらに、小さな部品なども取ることができると、ワックス素材のコストは個数分減額されていくことになります。
・ワックス15mm厚材料価格225円ですので、
225円÷1個=225円
225円÷2個=112.5円
225円÷3個=75円
225円÷4個=56.25円
225円÷5個=45円
という計算が成り立ちます。小さな石枠を必要数切り出すのでしたら、もっとコストを下げられる可能性もあります。
・ワックス10mm厚の場合には、12スライスができますので、1ワックススライスあたりの単価は1800円÷12=150円です。
150円÷1個=150円
150円÷2個=75円
150円÷3個=50円
となります。
端材ワックスを使用しますと、材料費用は限りなく0円に近付きます。ワックス切削の魅力の一つです。
※1枚のワックスから1度で複数のパーツを切り出す場合には、A軸との干渉を避けてツールパスを設計する必要があります。
[丸棒:ロッドのケース]
一般的なリングサイズの場合には、Ferrisブランドの27mm径ロッドが使用可能です。152mmの長さがありますので、半分に分割して使用します。FerrisブランドのB1062の価格(税込)は市場で600円程度ですので、半分のロッド1本からリング1本のみの切削を行うと、材料価格は300円となります。
ロッドの場合、使用しなかったチャック部分は接合して切削部分とすることができますので、B1062からは4本のリングを切削することが可能になります。したがって、リング1本あたりの切削材料原価は約150円となります。フラットバーからの切削より多少割高になります。
ロッドタイプは切削時のワックスビビりを最小限に抑えることができますので、より精巧な切削結果を求めたい場合にはおすすめしています。
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