ゴム型を取る必要のない、あるいはゴム型を取りたくない製品が複数必要な場合、Mira-6では条件さえ整えば、複数の同じオブジェクトをJCAM上にセットして切り飛ばし(落とし)切削をすることができます。
切り飛ばし切削のイメージはバリや大きな傷、破損を想像してしまいますが、Mira-6における切り飛ばし切削では『切り飛ばすときのタイミングと位置』さえ間違わなければ、傷や破損の心配はほぼ不要です。万が一深い傷が入ってしまった場合には、ワックスを盛って鋳造後に修正していきます。
また、CAMにおけるツールパス製作時には、CAMに設定したすべてのオブジェクトがG-Code終了まで残っていることを前提にツールパスを作成していく必要があります。CAM上では、「オブジェクトを切り飛ばした」という認識を持つことはできません。
つまり、すべてのツールパスはすべてのオブジェクトに干渉しないことが必要です。
今回切削したリングは6個必要でしたので、CAM上では7個をセッティングしました。ところが、5個目のSwarf設定で刃物が1番目のオブジェクトに干渉することが判明して途中でツールパス作成は締めました。ツールパス未製作のCAM読み込みオブジェクトは未切削となるだけですので、そのままで大丈夫です。
ビデオ内では2個目のツールパスで終えていますが、こちらは必要回数同じことを繰り返します。
連続切り飛ばし切削のメリットは、ワックス母材の作成と装置オペレートの手間を省けることです。