上面
横面
内側面
底面
鋳造後 素材はK18 BG
ワックスで見えていた刃物ラインは鋳造石膏粗さでほぼ見えなくなっています。
Mira-6付属のJewelryCAM2にはエンドミルの横刃(有効長約17mm)のみを使用してフラット面を作る便利なコマンドがあります。
こちらのリングはそのコマンド「Swarfing」のみを使用して切削した平打ちリングです。
リングは横置きで切削をしたときのタイトルを付けています。上面、横面、内側面は完璧な出来上がりです。ただし、サポートのない切り飛ばし切削ですので、底面にはほんのわずかな面歪みと、最後にできるバリが出ています。しかし、0.03mmほどの面出しをすればなくなってしまうほどのものです。
『大至急で加工用の平打ちリングを切削完了したい』『多少の問題はワックス時か地金時に修正する』という場合に有用です。
・リングCADデータ、ツールパス作成時間 約5分 リングサイズ17,リング幅は5.2mmで設計しています。
・ワックス材料準備時間 約5分 1-5/16(44mmリサイクル品)+1-1/16(20mm:約80円)
・ワックス切削時間 約9分
合計20分にも満たない時間でワックス平打ちリングは完成します。
今回のリングは底面Swarfingを1回、その他は3回(FR60)で作業を行っていますが、底面の切り飛ばしを3回程度(半分突入、98%突入、切り飛ばし 各サーフェスは0.02mmの距離を置いて面歪みがほぼ出ないようにします)行うサーフェスを用意すれば、さらに品質の良い平打ちリングが完成します。Z軸のリファレンスポイントを調整することによって各所寸法の微調整をすることも可能です。
サポートなしで切削を行うメリットは、サポートの切削部分の心配が不要なところと、自由形状の湯道を後から付けられる点だと思います。ただ、切り飛ばし時にどんな痕が残るかは不明なところもあります。
お急ぎの方はお試しください。