ワックス切削に限らず、他の造形方法でも単純(≠シンプル)な形状ほど各所の寸法が気になります。
画像のリングは最終製品として幅3mm、厚み1.4mm、サイズ8号をご依頼先から指定されたものです。
直接鋳造をしますので、後工程の収縮と研磨シロを考慮して幅、厚みともに0.1mm大きくなるよう設計しています。
内径は0.3号下の設計です。いわゆる平打ちリングになりますので、サイズ修正機にはかけない予定での寸法です。
内径寸法もほぼ設計通りですが、傾向はマイナス側となります。ジュエリー製作では合理的な仕上がりとなります。
[加工詳細]
・CADデータ製作時間:約2分
・ツールパス作成:10分(G-Code製作まで)
・切削時間:約2時間
・使用ワックス:コンポジットワックス(端材使用)
・ワックス後処理:なし
・使用ツールパス:
→ Parallel1 表面を0.03mm深さで切削
→ Swarfing(Inside)リング幅を0.5mm超えるSwarfingを3回0.01mmStep、OneWayでかけます。Clearance0.001、Tolerance0.002
→ Swarfing(Outside)同上です。
→ parallel2 リング裏面を0.03mm深さで切削します。
→ Drive1 サポート表面です。(-7度)
→ Drive2 サポート裏面です。(-7度)
パスの順番を間違えると、途中で切削物が破損する場合があります。